闇鍋ならぬ・・・

  東小学校図書室には、いつも様々なコーナーが工夫されています。最近ではクリスマスや人権学習にちなんだコーナーはもちろん、「闇本」コーナーも新たにオープンしました。

 物騒なタイトルのようですが、大丈夫です。

 「闇鍋」はご存じですね?その、図書バージョンと思ってください。

 借りて封を開けるまで、中身が何かわからない本、それが「闇本」です。

 ただしこのままでは子どもが借りる気を起こさない可能性もあるので、「誘い」の言葉を表紙につけています。これを内容のヒントとし、読みたい気持ちを誘発するのです。

 実はこれ、「古い図書の再活用」を目的とした取組です。

 当たり前のことなのですが、子どもたちは、ついつい新しい本に目が向きがちで、かなり以前からあった、日に焼けたり色あせたりした表紙の本にはなかなか目が向きません。しかし、たとえ見た目が古くても子どもに読んでもらいたい本はけっこうあり、何とか自分から進んで読んでもらいたいという願いを込めて取り組んだのがこの「闇本」なのです。図書委員会の子どもたちが、図書室の中ではなく廊下に並んでいる古い本の中から、「この本なら面白いのでは?」とがんばって選んだ本を使用しています。

 不要な紙として古い本を再利用することも現実なのですが、子どもたちの知的好奇心を育む材料としてあとひとがんばり活用するのは、SDGsにも、ものを大切にする心を育む上でも少しは貢献しているのではないでしょうか?

 なお、今回東小が取り組む「闇本」は、特に「古い図書の再活用」を目的としてでは恐らく前例がない、日本初の試みかもしれない?と思います。初めての試みですので、あれこれ課題も出るかもしれませんが、それはそれで次回に生かそうと思います。